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店舗物件の選び方と失敗しないコツ|出店前に確認すべきポイント総まとめ

店舗物件の選び方と失敗しないコツ|出店前に確認すべきポイント総まとめ

店舗物件の選び方と失敗しないコツを、準備から契約まで順序立てて解説します。初めての出店でも、立地や設備の見極め方、契約前に確認すべき条件を自分の基準で判断できるようになります。

店舗の出店を考え始めると、物件選びでさまざまな悩みに直面します。

  • 立地と賃料のどちらを優先すればよいかわからない
  • 居抜きとスケルトンのどちらが自分に合うか判断できない
  • 契約してから後悔しないか不安

店舗物件は一度契約すると簡単に移転できず、事業収支や運営のしやすさに大きく影響します。本記事では、物件探しの前に決めておくこと、立地・建物・設備の確認ポイント、契約前の注意点を解説します。

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目次

店舗物件を探す前にコンセプトと条件を固める

コンセプトが決まっていないと物件を比較できない

物件選びの前に、誰に、何を、どのような雰囲気で提供するかというコンセプトを固めましょう。決まっていないと比較の基準が持てません。

たとえば同じ飲食店でも、会社員のランチ需要を狙うならオフィス街、家族連れなら住宅地周辺が候補です。コンセプトとターゲットが明確なほど、候補エリアと物件条件は自然に絞り込まれます。

希望条件を「譲れない条件」と「妥協できる条件」に分ける

希望をすべて満たす物件はまれなため、条件に優先順位を付けておきましょう。

  • 譲れない条件の例は、ターゲットが集まるエリア、必要な広さ(1坪は約3.3㎡)、ガスや電気の容量などです
  • 妥協できる条件の例は、築年数、階数、内装の状態などです

譲れない条件が多すぎると候補がなくなり、少なすぎると運営に支障が出ます。事業計画と照らし、満たさなければ営業が成り立たない条件だけを「譲れない条件」として残しましょう。

賃料は売上予測から逆算して上限を決める

賃料の上限は、エリア相場ではなく自店の売上予測から逆算します。売上が低めに推移しても支払い続けられるかを、共益費など毎月の固定費も含めて試算しましょう。

費用は初期費用と毎月の費用に分けると、資金計画を立てやすくなります。

区分 主な費用項目
初期費用 保証金・敷金、礼金、仲介手数料、保証会社の利用料、造作譲渡料(前の借主から内装や設備を買い取る費用)、内装工事費
毎月の費用 賃料、共益費・管理費、水道光熱費

保証金と敷金の返還条件は契約ごとに異なるため、契約書で確認しましょう。賃料の発生日も重要で、契約後すぐに発生すると工事期間中も売上がないまま支払うことになります。条件整理の進め方は店舗出店の流れが分かる!計画から開店までの全工程と進め方でも解説しています。

店舗物件は立地・建物・設備の3つの視点で確認する

店舗物件の立地・建物・設備を3分類で確認する内見チェック図

立地はターゲットの動きと時間帯で判断する

立地は駅からの距離ではなく、自店のターゲットがその場所を通るか、入りやすいかで判断します。

平日と休日、昼と夜など時間帯を変えて現地で通行量を数え、複数の候補は同じ曜日・時間帯で比較しましょう。店の見つけやすさや競合店の繁盛度合いも需要を推測する手がかりです。

建物の状態と階数の特性を確認する

1階の路面店は見つけやすい分賃料が高めで、2階以上の店舗(空中店舗)や地下は賃料を抑えられる一方、看板や誘導の工夫が必要です。

建物自体では、次の項目が来店客の印象と運営に影響します。

  • 築年数と耐震性
  • 共用部(廊下・トイレ・ゴミ置き場など)の管理状態
  • エレベーターの有無と搬入のしやすさ

路面店を検討する方は路面店の空き物件の探し方|貸店舗選びで失敗しない条件とチェックポイントも参考にしてください。

電気・ガス・給排水の容量は契約前に確認する

見落としやすいのが設備容量です。特に飲食店では、次の項目を確認しましょう。

  • 電気容量
  • ガスの供給量
  • 給排水管の太さ(口径)
  • 排気ダクトの経路

設備容量の不足は高額な追加工事につながるため、内装の状態とあわせて見積もり段階で比較しましょう。確認先は、設備容量や施工可否は施工会社、看板・ダクト・外装など工事の許可や管理規約は貸主・管理会社、法令上の可否は行政窓口や専門家、と分けると漏れを防げます。

居抜き物件とスケルトン物件の選び方を比較

既存内装が残る居抜き物件と何もないスケルトン物件の比較

居抜き物件は初期費用を抑えやすい

居抜き物件は前テナントの内装や設備を引き継げるため、工事範囲が減り、初期費用と開業までの期間を抑えられます。

同業種・同規模なら再利用しやすい一方、劣化や容量不足があれば使えません。引き継ぎ後すぐに交換費用が発生しないか、次の点を確認しましょう。

  • 設備の所有者(前テナントの所有物ではない「リース品」が含まれていないか)
  • 使用年数と故障歴
  • 自店に必要な容量を満たすか

スケルトン物件は自由度が高い分、費用と期間がかかる

スケルトン物件は内装や設備がない状態で、レイアウトやデザインを一から設計できます。コンセプトを空間に反映したい場合に向きますが、工事範囲が広い分、費用は高く工期も長めです。

比較項目 居抜き物件 スケルトン物件
初期費用 抑えやすい 高くなりやすい
開業までの期間 短縮しやすい 長くなりやすい
デザインの自由度 既存内装に制約される 高い
注意点 設備の劣化・造作譲渡料 退去時の原状回復範囲

造作譲渡料と原状回復の条件を確認する

居抜き物件では造作譲渡料が発生する場合があります。金額は物件や設備の状態で大きく異なるため、内訳と譲渡される設備の範囲、リース品の有無を書面で確認してください。

どちらの物件でも、退去時の原状回復(契約で定めた状態へ戻すこと)の範囲は契約前に確認が必要です。工事費用の全体像は内装工事の費用相場はいくら?坪単価・内訳・コストを抑えるコツを解説で解説しています。

店舗物件選びで失敗しないための注意点

賃貸借契約の条件を細部まで確認する

店舗の賃貸借契約には、住居の契約にはない条件が多くあります。次の項目は契約前に確認しましょう。

  • 契約期間と契約形態(普通借家契約か定期借家契約か)
  • 中途解約の予告期間と違約金
  • 保証金・敷金のうち返還されない「償却」の有無と割合

普通借家契約は満了後も更新できますが、定期借家契約は期間満了で終了し、営業の継続には再契約が必要です。契約形態と期間は賃料と同じくらい重要な判断材料のため、契約書と重要事項説明で必ず確認しましょう。

希望する業種で営業できるか法令と規約を確認する

用途地域(建築できる建物の用途などを地域ごとに定めた区分)や建物の用途制限により、希望する業種で営業できない場合があります。制度の概要は国土交通省で、物件の用途地域は各自治体の都市計画図で確認できます。業種に応じて次の点も確認しましょう。

  • 消防設備や避難経路が消防法の基準を満たせるか(管轄の消防署へ確認)
  • 飲食店などで必要な営業許可の要件を満たせるか(保健所へ確認)
  • 深夜営業に必要な届出や地域の制限(警察署・自治体へ確認)
  • 建物の管理規約による業種・営業時間・看板の制限(管理会社へ確認)

建物の用途を変更して営業する場合は建築基準法上の手続きが必要なことがあり、自治体の建築指導窓口や専門家へ確認しましょう。詳しくは店舗設計と建築基準法の関係とは?用途変更・内装・建築確認の注意点を解説をご覧ください。

前テナントの退去理由と近隣環境を調べる

前テナントが短期間で退去している場合は、立地や建物に課題がある可能性もあるため理由を確認しましょう。聞いた理由が事実とは限らないため、現地観察や周辺の空室状況など複数の情報で判断すると安全です。

騒音やにおいなど近隣トラブルの有無、ゴミ出しのルール、看板設置の制限も、開業後の運営に影響します。

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店舗物件の探し方と契約までの流れ

探し方は複数の方法を組み合わせる

店舗物件はWebに掲載されない情報もあるため、探し方を一つに絞らないことがコツです。

  • 店舗専門の不動産ポータルサイトで相場と候補を把握する
  • 地域の不動産会社に希望条件を伝えて情報提供を受ける
  • 出店したいエリアを実際に歩き、テナント募集の掲示を探す
  • 商業施設への出店なら施設のテナント募集情報を確認する

商業施設への出店を検討する場合は商業施設の出店基準とは?テナント出店の条件・審査・契約・工事の注意点を解説も参考になります。

内見から申込・契約までの流れを押さえる

候補物件が見つかったら、おおむね次の順で進みます。申込と契約は別の段階です。

  1. 内見と法令・工事可否の確認
  2. 入居申込と条件交渉(賃料・フリーレントなど)
  3. 入居審査
  4. 重要事項説明(契約前に宅地建物取引士から受ける、物件や契約条件の説明)
  5. 賃貸借契約の締結

審査では事業計画書や資金計画の提出を求められることがあり、必要書類は事前に確認しましょう。申込前に事業計画を整えておくと、良い物件に出会ったとき迅速に動けます。

申込書の提出は契約そのものではありませんが、必ず無条件で撤回できるとは限りません。記載内容やキャンセル時の条件は提出前に書面で確認しましょう。預り金を求められた場合も、支払先や返還条件を書面で確認してから支払うのが安全です。契約前には次の点を確認してください。

  • 賃料以外にかかる費用の全体像
  • 設備の引き継ぎ範囲と状態
  • 工事可能時間や指定業者の有無

物件選定の段階から施工会社に相談するメリット

契約前に施工会社へ相談すると、希望のレイアウトや設備の実現可否と工事規模を把握でき、想定外の追加工事や予算超過を防ぎやすくなります。物件選びと内装計画は並行して進めるのが失敗しないコツです。

株式会社リスビーでは、物件選定の段階から伴走するサービス「リ・プロローグ」を提供し、企画から施工までワンストップで進められる点が特長です。

開業までの全体スケジュールは店舗開業のスケジュール完全ガイド!1年前から開業当日までにやることで確認できます。

店舗物件選びでよくある質問

内見のとき、最低限何を確認すればよいですか

図面だけではわからない情報を中心に確認しましょう。

  • 電気・ガス・給排水の容量
  • 天井高と搬入経路の幅
  • エアコンの配管を通せる経路
  • 周辺の騒音・におい・人通り
  • 看板の設置可否や工事の制限、希望業種での営業可否(貸主・管理会社へ確認)

設備容量は図面や設備資料を取り寄せ、不明点は管理会社に問い合わせて数値で把握しましょう。メジャーを持参し、許可を得て写真を撮っておくと内装会社への相談資料になります。

保証金はどのくらい戻ってきますか

保証金・敷金には一定割合を返還しない「償却」が設定されている場合があります。返還額は償却の割合や未払い賃料、原状回復費用の差し引きで決まり、契約ごとに異なるため、原状回復の範囲とあわせて契約前に契約書を確認しましょう。

物件探しから開業まで、どのくらいの期間を見ておけばよいですか

物件の見つかりやすさや規模・業種、工事範囲によって大きく変わります。居抜きでも設備の入れ替えが必要なら短期間とは限らず、スケルトンや用途変更を伴う場合はさらに長引きます。候補が見つかった時点で施工会社に相談すると、工期の見通しを立てやすくなります。

居抜きとスケルトン、どちらを選べば費用を抑えられますか

既存設備を活用できる範囲が広いほど、居抜き物件は初期費用を抑えやすくなります。ただし、設備の多くを入れ替える場合はスケルトンとの費用差が小さくなることもあります。造作譲渡料や老朽化リスクも含め、見積もり段階で比較しましょう。

店舗物件選びは条件整理と事前確認で判断する

店舗物件選びで大切なのは、探し始める前にコンセプトと条件の優先順位を固め、立地・建物・設備を自店の基準で確認することです。居抜きとスケルトンは、初期費用だけでなく工事範囲や工期、原状回復費用まで含めた総費用で比較しましょう。

契約形態や用途制限は、契約後に判明すると計画変更が困難です。物件選定の段階から施工会社などの専門家に相談すると、工事費用や設計上の制約を早めに把握でき、後悔を減らせます。

株式会社リスビーでは、物件選定を支援する「リ・プロローグ」から企画・設計・施工まで一貫して対応しています。出店前に不安がある方は、お気軽にご相談ください。

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ABOUT ME
【監修 : 加藤 弦 株式会社リスビー代表取締役】
オフィス移転や内装設計において豊富な実績を持つ。物件選びから施工までを一貫してサポートする独自の「リ・プロローグ」サービスを展開し、特に移転前のリスクを見極める力や、顧客視点に立った柔軟な提案を得意とする。 「お客様の未来を形にする」を信念に掲げ、多くの企業から信頼を獲得。効率的かつ快適なオフィス環境の実現を通じて、企業の成長を支援することを目指しています。