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オフィス移転に対する社員の反応は?不安・反対の理由と社内対策を解説

オフィス移転に対する社員の反応は?不安・反対の理由と社内対策を解説

オフィス移転を検討する際、「社員はどう受け止めるのか」「反対や不満が出たらどう対応すべきか」と悩む担当者は少なくありません。

  • 通勤時間が増える社員から反対されないか
  • 新しいレイアウトやフリーアドレスが業務に合うか
  • 社員への説明や意見収集をいつ行えばよいか

社員の反応を十分に確認しないまま進めると、モチベーションや業務効率、会社への信頼に影響する可能性があります。
本記事では、オフィス移転で見られる主な反応とその理由、アンケートやヒアリングによる把握方法、理解と協力を得るための社内対策を解説します。移転後の改善まで見据え、社員と企業の双方にとって価値のあるオフィスづくりを進めましょう。

オフィス移転で見られる社員の主な反応

新しいオフィス環境やデザインへの期待

新しいオフィスへの移転を前向きに捉える社員は、きれいな内装や設備、使いやすい会議スペース、快適な休憩場所などに期待しています。古い事務所で感じていた狭さや設備不足が改善されれば、働くことへのモチベーションが高まる可能性もあります。

2026年に実施された民間調査では、オフィス移転経験者234人のうち56.0%が、移転後にモチベーションが上がったと回答しています。
向上した理由として最も多く挙げられたのは、設備や内装が新しくなったことでした。

通勤や働き方が変わることへの不安

社員が不安を感じやすいのは、移転によって通勤時間や経路、出社時の負担が変わるためです。会社にとって利便性の高い場所でも、一部の社員にとっては乗り換えが増えたり、通勤時間が長くなったりする可能性があります。

また、オフィス移転と同時にフリーアドレスや新しい働き方を導入する場合、固定席がなくなることや、集中できる場所を確保できるかを不安に感じる社員もいます。
新しい制度を導入する際は、設備だけでなく利用ルールまで説明しておくと、社員の不安を和らげやすくなります。

移転への関心が低い社員や部署による反応の違い

すべての社員がオフィス移転に強い関心を持つとは限りません。自分の業務に大きな影響がないと考え、積極的な反応を示さない社員もいます。

一方で、来客対応が多い部署、機密情報を扱う部署、会議や電話が多い部署などは、場所やスペースの変更を重要な課題として捉える可能性があります。

 

反応が少ないことを「問題がない」と判断せず、部署ごとの業務や利用状況を確認しておきましょう。

目的:社員の反応を期待・不安・関心の低さに分類する
構成:3分類ごとに代表的な反応と確認すべき課題を示す比較図

社員がオフィス移転に不安や反対を感じる理由

移転先によって通勤時間や生活への負担が増える

移転先の場所は、社員の生活に直接影響します。
通勤時間が長くなる、利用できる路線が減る、保育園への送迎が難しくなるなど、社員によって抱える課題は異なります。

特に出社頻度が高い会社では、毎日の通勤負担が社員のモチベーションや継続勤務の判断に影響する可能性があります。移転候補地を検討する際は、社員の居住エリアからの所要時間や交通手段を確認し、一部の社員だけに過度な負担が集中しないかも見ておきましょう。

座席やスペースなどのオフィス環境が変わる

オフィス移転では、座席数や部署の配置、会議室、収納、休憩場所などが変わります。フリーアドレスを導入すると、部署を越えたコミュニケーションを促進できる可能性がある一方、席を探す時間や、周囲に相談しにくい環境が課題になることもあります。

検討時に確認したい内容は次のとおりです。

  • 集中作業に適したスペースがあるか
  • Web会議や電話に利用できる場所が足りるか
  • 部署内で情報共有しやすい座席配置になっているか
  • 書類や私物を保管する収納が確保されているか
  • 社員数に対して会議室や休憩場所が不足していないか

デザイン性だけで決めず、実際の業務や利用目的に合う空間を計画する必要があります。

移転の目的や情報が十分に共有されていない

社員への情報共有が不足すると、「なぜ移転するのか」「何が変わるのか」が分からず、不安や会社への不信感につながります。移転先と日程だけを伝えるのではなく、事業拡大、オフィス環境の改善、採用強化など、企業が移転を行う理由を説明することが大切です。

初回の社内告知では、次の情報を整理して伝えます。

  • オフィス移転の目的と背景
  • 移転先の場所と交通アクセス
  • 移転日と今後のスケジュール
  • 座席や働き方の主な変更内容
  • 社員から質問や意見を受け付ける方法
  • 次回の情報共有時期

意見を募集した場合は、対応できる内容だけでなく、対応できない内容とその理由も社員へ伝えます。説明・意見収集・回答を一連のコミュニケーションとして設計することで、社員の納得感を得やすくなります。

移転準備によって通常業務の負担が増える

オフィス移転前には、書類や備品の整理、不要物の廃棄、荷物の梱包、社内データの更新など、多くの作業が発生します。移転担当部署へ業務が集中すると、通常業務が滞り、担当社員の負担が大きくなる可能性があります。

作業内容と期限を明確にし、部署ごとに担当者を決めることが必要です。また、専門業者へ依頼できる作業と、社員が対応する作業を分けると、社内の負担を抑えやすくなります。

社員が不安を感じる理由を整理できたら、次は実際の反応や要望を確認します。推測だけで対策を決めず、社員の声を収集する仕組みを設けることが重要です。

オフィス移転に対する社員の反応を把握する方法

オフィス移転に対する社員の反応を把握する方法

社員アンケートで期待や不安を確認する

社員アンケートは、多くの意見を同じ条件で収集できる方法です。選択式の質問だけでなく、自由記述欄を設けると、会社側が想定していなかった課題も確認できます。

アンケートでは以下のことを質問します。

  • 通勤
  • 座席
  • 会議室
  • 集中スペース
  • 休憩場所
  • 収納
  • 社内コミュニケーション

ただし、要望を集めるだけでは十分ではありません。回答を業務上の必要性・対応の緊急度・実現可能性に分けて整理し、計画へ反映する内容を検討します。

部署ごとにヒアリングや意見交換を行う

部署によって、必要なスペースや設備は異なります。

営業部門では外出やWeb会議への対応、管理部門では書類保管や機密性、制作部門では集中できる環境など、それぞれ確認すべき内容があります。

各部署から代表者を選び、移転プロジェクトの会議やワークショップに参加してもらう方法も有効です。社員が計画に関わる機会をつくることで、情報を部署内へ共有しやすくなり、現場の業務に合わない空間が完成するリスクを抑えられます。

説明会や社内窓口で継続的に情報を集める

社員の反応は、移転計画が進むにつれて変化します。発表直後には通勤への質問が多くても、レイアウト公開後には座席や会議スペースへの意見が増えることがあります。

説明会、社内チャット、質問フォーム、問い合わせ窓口などを活用し、継続的に情報を集めましょう。質問と回答を社内で共有しておくと、同じ問い合わせへの対応を減らし、社員間で情報を揃えやすくなります。

目的:社員の意見を移転計画へ反映する流れを示す
構成:アンケート→部署別ヒアリング→課題分類→計画への反映→社員への回答のフローチャート

社員の理解と協力を得るためのオフィス移転対策

移転の目的と企業・社員への効果を説明する

社員が移転を自分に関係することとして捉えるには、会社側の事情だけでなく、社員にとっての効果を伝える必要があります。

例えば、事業拡大に対応するためのスペース確保、部署間のコミュニケーション改善、会議室不足の解消、採用活動における企業イメージの向上などです。目的が明確であれば、社員もデザインや場所を選んだ理由を理解しやすくなります。

ただし、メリットだけを強調してはいけません。通勤時間や働き方への影響など、社員が感じる不利益も認めたうえで、会社として可能な対策を説明することが信頼につながります。

社員の声をデザインやレイアウトに反映する

アンケートやヒアリングで確認した課題は、具体的な空間の条件に置き換えます。「集中しにくい」という反応なら集中ブースや静かなエリア、「部署間のつながりが弱い」という課題なら共用スペースや動線の改善を検討します。

社員の声を反映しやすい項目には、次のようなものがあります。

  • 座席や部署の配置
  • 会議室やWeb会議ブースの数
  • 集中作業とコミュニケーションのエリア分け
  • 収納やロッカーの配置
  • 休憩や交流に利用するスペース
  • フリーアドレスの利用ルール

意見をそのまま設備に当てはめるのではなく、利用人数や時間、業務内容を踏まえて空間を検討しましょう。

移転スケジュールと変更内容を段階的に共有する

移転に関する情報は、一度の社内告知ですべて伝えきれません。計画の進行に合わせて、確定した情報を段階的に共有します。

移転日、荷物整理の期限、新しい座席、入退室方法、会議室の予約方法、フリーアドレスのルールなどを、社員が準備できる時期に案内しましょう。資料や社内ページに情報をまとめ、変更があった場合は更新箇所を明示しておくと、社員の確認漏れを防ぎやすくなります。

構成:目的共有→意見収集→計画発表→準備案内→移転→移転後確認のスケジュール図

社員への配慮不足で生じるリスクと移転後の改善

モチベーションや業務効率が低下する可能性がある

通勤負担が増えた、集中できる場所がない、会議室を予約できないなどの課題が続くと、社員のモチベーションや業務効率に影響します。新しい設備を導入しても、利用方法が分からなければ十分な効果は得られません。

移転直後は、社員が新しい場所やルールに慣れるまで時間が必要です。設備の説明会や利用マニュアルを用意し、困りごとをすぐに報告できる窓口を設けましょう。

民間調査でも、モチベーションが低下した理由として通勤時間の増加が挙げられており、空間だけでなく立地への配慮も必要です。

会社への信頼や社内の一体感が損なわれる

社員の意見を募集しても、その結果や対応内容が共有されなければ、「聞いただけで反映されなかった」と感じられる可能性があります。また、一部の部署だけに便利なレイアウトになると、社内で不公平感が生まれることもあります。

すべての要望に対応できない場合でも、採用した意見、見送った意見、今後検討する意見を分けて説明することが重要です。判断の過程を共有することで、「会社に巻き込まれた」ではなく「一緒に決めた」と感じてもらいやすくなります。

移転後も社員の反応を確認して改善を続ける

オフィス移転後は、早い段階でアンケートやヒアリングを実施します。移転直後と数か月後では反応が変わるため、一度だけでなく継続的に確認することが大切です。

確認する内容には、座席や会議室の利用状況、音や温度、収納、動線、コミュニケーションの変化などがあります。改善要望は、緊急性、業務への影響、対応コストを基準に優先順位を決めます。

オフィスは完成後も、社員数、部署、働き方の変化に合わせて改善する場所です。移転後のアンケートと利用データを活用して、定期的に運用を見直すことで、空間の使い勝手を高め続けられます。

移転後の改善まで計画に含めておくことで、社員の反応を一時的な評価で終わらせず、職場づくりに継続して活かせます。

まとめ|オフィス移転は社員の反応を確認しながら進めよう

オフィス移転に対する社員の反応には、新しいオフィス環境やデザインへの期待がある一方、通勤時間、座席、フリーアドレス、業務負担、情報不足への不安も含まれます。

移転を成功させるには、社員アンケートや部署別ヒアリングで反応の背景にある理由と課題を整理したうえで、目的や変更内容を早めに共有しましょう。移転の目的や変更内容を早めに共有し、社員の声を空間や運用へ適切に反映しましょう。

移転後も利用状況を確認し、改善を続けることで、企業と社員の双方にとって働きやすい職場に育てていけます。

参照元

東京オフィスチェック「『移転後にモチベーションが上がった』56%!オフィス移転が従業員・採用に与える影響を調査

ABOUT ME
【監修 : 加藤 弦 株式会社リスビー代表取締役】
オフィス移転や内装設計において豊富な実績を持つ。物件選びから施工までを一貫してサポートする独自の「リ・プロローグ」サービスを展開し、特に移転前のリスクを見極める力や、顧客視点に立った柔軟な提案を得意とする。 「お客様の未来を形にする」を信念に掲げ、多くの企業から信頼を獲得。効率的かつ快適なオフィス環境の実現を通じて、企業の成長を支援することを目指しています。